通院日(精神科) 間違いなく躁うつ病

通院記録
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◆1)通院後の体調等
◆2) 病気休暇延長
◆3) 通院医療費公費負担制度(精神保健福祉法第32条)
◆4) 「迷惑行為防止の約束事ノート」
◆5) 病状等
◆6) 最近の生活状況
◆7) その他疾病の状態
<主治医コメント>
・間違いなく躁うつ病の躁状態です。
・薬による変動ではありません。
・かなり多弁となっています。
・薬を一部追加変更します。
<処方薬>
・バレリン錠200mg(毎食後各2錠)※増量(600mg→最大量1,200mg/日)
・ベゲタミン錠-B(就寝前1錠)※今回追加
・リリーゼン2mg(毎食後各2錠)※増量(1錠→2錠)
・ハルシオン0.25mg(就寝前1錠)※変更なし
・ユーロジン2mg錠(就寝前1錠)※変更なし
◆1)通院後の体調等
「眠気」や「めまい」がする。日中の散歩、軽作業中、休憩中など時間や場所を問わない。「集中力」がない。頭がボーッとしたり、体がふらふらする感じがある。「判断力」がない。周辺への注意が足りず、車の運転に自信がない。「多弁」になる。いつも喉が渇くほど休みなく一日中話して、妻の家事等が進まない。「説教」が多い。気に入らない話の部分に急にイライラして、延々と自説を唱える。「早朝覚醒や夜更かし」が多い。最近の起床時間と就寝時間の状況は次のとおり。
・4月25日(月) 起床(不明) 就寝 23:30
・4月26日(火) 起床 4:30  就寝 25:00
・4月27日(水) 起床 6:30 就寝 24:00
・4月28日(木) 起床 4:30  就寝(未定)
◆2) 病気休暇延長
診断書(任意様式)が必要である。職場への提出期限は、5月10日(火)までとなっている。
◆3) 通院医療費公費負担制度(精神保健福祉法第32条)
申請は今回見送りたい。今後の経済的なことも考えて休職開始時や退職時などに再度検討してみたい。
◆4) 「迷惑行為防止の約束事ノート」
妻と毎日付けている。妻と二人暮らしであり、私の多弁や説教の相手をしており、妻の疲労感が日々大きくなっている。特に、私の早朝覚醒や夜更かし、一日中の多弁への付き合い、一日2-3度の説教などにそろそろ限界を感じている様子である。妻と相談して、パソコンの使用時間、ネット上の閲覧先、メールの相手方を制限しているほか、もう少し厳しくするように、その見直しも考えている。
◆5) 病状等
「躁鬱病」の場合、生涯にわたり、通院や服薬が必要か。現在判断できないとしても、どの段階でその辺の見通しが相談可能か妻が心配している。また、躁状態とはいえ、私には、「冗談は冗談とわかるようにうそはつかないようにしてほしい。」、「朝は少なくとも6時頃までは話しかけずに寝かせてほしい。」との願いがある。
◆6) 最近の生活状況
「散歩」を1時間程度続けている。主に川沿いや桜の咲いている場所などを妻と二人で散策している。「趣味」を持つ必要性を感じている。4月27日からデジカメで桜や水鴨を撮影し、パソコンのデスクトップ画面に添付したり、プリントアウトしてファイルに整理している。「大きな買い物」は控えている。食事の準備で妻とスーパーに出かけたり、100円均一でデジカメ用ファイルを購入する程度であるが。但し、4月19日に妻と一緒に軽自家用乗用車に買い替えした(現在の車両は13年目で重加算税等の経済的な負担でやむを得ず対応)。
◆7) その他疾病の状態
「高血圧」は神経科治療で病気休暇中であり、若干降圧気味だがまだ高めである。3月29日(火)の検査結果では、糖尿やコレストロールの心配はない。たんぱく尿は以前から所見があるが、今回の検査で、「動脈硬化」の進行度が現在60歳程度(実年齢41歳)であることが判明した。しかし、今後の治療効果はある程度期待である。「腎血管性高圧症」の診断(腎臓の血管の太さ等の確認)のため、今回、5月2日(月)にカプトリル負荷腎シンチを実施する(数年ぶり、二度目の検査)。検査当日の制限事項として、朝食後の降圧剤の服薬を禁止して検査時に持参すること。当該持参薬は、検査後に服薬を予定している。別途処方のある神経科系の薬は、検査当日も通常どおり服薬してよい。検査結果は、5月10日(火)に来院時に知らせる。
・本日28日中に、検査当日用のカプトリル1錠を薬局で受領して担当看護師に預けておくこと。
主治医の説明(本人へ)
◆1) 病状の判断
◆2) 病状に合わせた処方薬
◆3) 車の運転の自粛
◆4) 今後の治療の見通し
◆5) その他疾病の状態
◆6) 次回の通院日(精神科)
◆1) 病状の判断
間違いなく双極性感情障害「躁鬱病」の躁状態です。薬による変動ではありません。かなり多弁となっており、一番迷惑を被っているのは奥様です。躁状態のときは、奥様は酔っ払いと接するような気持ちになってもらえればよいです。診察に支障がないように、診察室では話をしないで大人しくしていてください。通院医療費公費負担制度の活用は申請主義です。療養期間延長の診断書は後日用意する予定です。
◆2) 病状に合わせた処方薬
薬を一部変更して8日分を処方します
17.4.25変更前→17.4.28変更後
(1) バレリン錠200mg(毎食後各1錠)
→「毎食後各1錠」を「毎食後各2錠」に変更
(2) リリーゼン2mg(毎食後各1錠)
→「毎食後各1錠」を「毎食後各2錠」に変更
(3) ハルシオン0.25mg(就寝前1錠)
→「変更なし」
(4) ユーロジン2mg(就寝前1錠)
→「就寝前2錠」を「就寝前1錠」に変更
(5) ベゲタミン錠-B(就寝前1錠)
→「今回から追加」
(6) スルピリド錠「アメル」50mg(毎食後各1錠)
→「今回で中止」
◆3) 車の運転の自粛
眠気やめまい等で集中力や判断力が鈍っており、車の運転は控えるようにしてください。日中実際に寝ているわけではなく、夜間の転倒も高齢者の筋肉の衰えと同じようなものです。寝つきもよいようですし、早朝覚醒や深夜まで起きていることも躁状態の特徴です。
◆4) 今後の治療の見通し
躁鬱病や統合失調症の場合、完治と言わず、寛解と言います。この寛解は完全に治ることなく症状が落ち着いた状態を指します。従って、いつ頃になるかわかりませんが、もしも寛解したならば、通院や服薬を終えることはあります。しかし、再度、症状が現れると再度通院や服薬が必要になりますので、生涯治療が続くこともありますし、一時的に寛解して治療を中断することがあるかもしれません。
◆5) その他疾病の状態
躁鬱病以外は話す必要はありません。他の病院で治療している腎血管性高血圧症の検査結果や処方薬等の報告は全く不要です。
◆6) 次回の通院日(精神科)
ゴールデンウィークで連休もあり、次回の通院日(精神科)は5月6日(金)にしてください。
主治医の説明(妻へ)
◆1)躁状態と鬱状態の違い
◆2) 躁状態のときの接し方
◆3) 引越し以前の病状
◆4) 禁酒の必要性
◆5) 服薬効果の出現時期
◆6) 暴力行為の有無
◆7) 鬱状態に変化したときの対応
◆8) 躁鬱病の治療
◆9) 躁鬱病と趣味
◆1) 躁状態と鬱状態の違い
躁状態は、とても気分がよい状態で「自分は世界一幸せ」と思います。人によっては、攻撃的になったり、買い物をしまくったり、借金をして事業を起こす人もいます。鬱状態は、「自分は世界一の不幸」と思います。
◆2) 躁状態のときの接し方
躁状態で人に迷惑をかけないように気をつけており、一番迷惑しているのは実は近くにいる妻である。患者は普通と思っていても、酔っているのと同じ状態である。酔っ払いを相手にしているのと同様に接してください。
◆3) 引越し以前の病状
先日、躁鬱病と告知したところであり、奥様自身も関係する本等で随分と勉強なされたようですね。今思えば、以前にも躁状態があったかもしれないと思えるということであり、引越し(転勤)前にも、今回のような躁状態が出現していたかもしれません。奥様の感覚では、鬱病になる前に躁状態になったようなことはないと感じておられるようですね。
◆4) 禁酒の必要性
酒類(アルコール)は厳禁です。もっと気分がよくなり、攻撃的になります。人によっては、裁判沙汰になることもあります。奥様は、本人が飲酒を控えようと、飲酒するとしても、ビールを一杯程度に抑えて、飲酒後、時間をおいて薬を飲むように心がけると相談しているようですが、酒類(アルコール)を飲むと止まらなくなります。当面は、禁酒して飲酒は控えてください。
◆5) 服薬効果の出現時期
昨日27日あたりに、ほんの一瞬だけ本人の多弁が少しだけ収まり、会話に間が空く時間帯があったようですが、鬱状態を改善する薬を服用後、そんなに早く効果が出るのは、ちょっと変だと思います。
◆6) 暴力行為の有無
患者から暴力を受けるようなことはないということですね。
◆7) 鬱状態に変化したときの対応
奥様は、昨年以来、鬱状態の患者の様子をみており、今後、躁状態から一変して、気分が落ち込み、鬱状態に変化したと感じたら、通院日(精神科)でなくても来院してください。
◆8) 躁鬱病の治療
うさぎがぴょんぴょん跳ねる様子から躁鬱の状態変化を「ラピット状態」と言います(本当はうさぎの跳ねる様子ではなく躁うつが交互に入れ替わる状態が年4回以上あるとき)。状態変化に応じた薬の見極めは大変難しいものです。緩やかな変化ならまだよいのですが、急激な状態変化は大変であり、この辺は「神のみぞ知る」というものです。急な状態変化に気づいたら、すぐに通院して本人を連れてきてください。例えば、躁状態でふしだらになる女性もいます。
◆9) 躁鬱病と趣味
御夫妻共通の趣味を持つことにして、散歩時に出会うかわいい動物や、今が見ごろの桜をデジカメ写真に納めようと約束しているようですが、そのような楽しい趣味を持つことは大変よいことです。

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